子供たちの椅子

子供たちの椅子

今はもう成人しました子供たちが、幼い頃に使っていた椅子です。

1年5ヶ月違いの男の子で、いつもコロコロと一緒に遊んでいましたし、たいていお揃いの洋服を着せていましたから、よく双子と間違われました。

そして、食事も二人並んで、この椅子で食べていました。(食卓は座卓でしたので)

今は、高さのあるダイニングテーブルを使っていますので、ふだんは使うことはできませんが、時折こうして眺めています。

あの頃の笑い声や泣き声、日常のあわただしさが甦ってきます。

当時は無我夢中で、今思えば、私は未熟な母親で、間違ったこともたくさんしてしまいましたが、それでも、いつも家族が一緒で幸せやったなぁ~と、しみじみ思い返しながら、時に涙とともに、この可愛らしい椅子たちを眺めているのです。

(橋本由美)

パフォーマンスと心の関係

「心に因り気に因る者は未だしなり。心に因らず気に因らざる者も未だしなり。知りて知を有たず、慮って慮を有たず。ひそかに識りて骨と化し、骨と化して識る。」

これは日本最古の兵法書『闘戦経』の一節で、意味は
「心や気力に頼るだけでは不十分。心や気力に頼らない者でさえまだ不十分。知っただけでは忘れてしまい、思慮を重ねても長続きはしない。ひそかに識って(しって)骨とし、骨とかして識ることが大切」
というような感じでしょうか。
たゆまぬ鍛錬を通じて、自分でも気づかない間に成長していることが理想であり目指すべきという意味だと私は理解しています。
スポーツでもそうですが、鍛錬の結果意識しないでも自然と体が動くようになってこそ、初めて最高のパフォーマンスができるようになります。
それでは、このような骨と化して識るような域の相手と対戦することになったらどうしたらいいのでしょう。
2006年サッカーワールドカップの準々決勝アルゼンチンVSドイツの試合、白熱した試合の末PK戦にまでもつれ込みました。
ドイツのゴールキーパーであるイェンス・レーマンはある行動をします。
手に紙切れを持って、相手がシュートする前に必ずそれを見るのです。
内容は相手選手名とPKの傾向が簡単に記されてあったものなので、結果レーマンはシュート2本をブロックして勝利します。
メディアは、ドイツが勝てたのはレーマンのメモのおかげだとしましたが、ゲルト・ギーゲレンチャーは著書『賢く決めるリスク思考』(インターシフト出版)において、アルゼンチン選手がレーマンのメモの内容が気になり、シュートをどうすべきか意識的に考え始めた可能性が高く、パフォーマンスの低下に繋がったのではと指摘しています。
実際、さまざまな競技の一流選手を対象とした研究でも、選手は自分のしている動作に注意を向けたり長く考えすぎると、パフォーマンスが下がるということが示されているそうです(初心者は逆で、思考と時間と注意をたくさん費やすほうがうまくいきやすい)。
闘戦経の内容に戻ると、一流の相手と闘う場合は、骨と化しているものを無理矢理に意識上に引き釣り出してやるといいのかもしれません。
人間心理とは奥が深く、繊細なものなのだと改めて感じます。
参考までに、メモの実物が以下ページで見れますが、私には何が書いてあるか良く分かりません。
ただ、とてもシンプルな内容のようですね。