logo

お問い合わせ

logo

食育研究室

No13:納豆

納豆は、大豆を加熱して柔らかくし、納豆菌をまぶして繁殖させたものです。

大豆の栄養については、大豆や豆乳の項にも書きましたが、さらに納豆菌によって発酵することにより、消化しにくい豆の栄養素を効率的に吸収できるようになります。また、菌が、食中毒や雑菌を抑制する抗生物質を生成するともされ、腸内の善玉菌を増やす働きにより免疫力アップにつながります。

善玉菌とともに、腸内で盛んにビタミンKをつくり出します。ビタミンKが不足すると、血液の固まる働きが悪くなり、出血が止まらなくなったり、皮下出血をおこしたりします。
逆に、ナットウキナーゼが、血液をサラサラにするというのはよく知られていますね。
さらに、ビタミンB2の合成能力に優れ、煮豆の状態より多くを摂取することができますし、生体組織の再生、視力回復、粘膜保護の働きなどもします。

大豆イソフラボンの、女性ホルモンに似た作用のため、女性ホルモン低下に関わる症状を予防することは衆知されていますが、納豆のネバネバに、シピリコン酸という放射性物質を吸着する物質が含まれていることや、また納豆菌中のサビチリスという酵素はがん細胞を溶かすという説もあります。他にも数々の効能がありますが、一般にパックで売っているものは、不必要な調味料が入っていたり、大豆の由来が心配なこともあり、自分で作ってみることにしました。

作り方は、いたって簡単です。

発酵塩レモン
▲24時間後

大豆を洗い、8時間以上水に浸け、充分に吸水したところで、蒸します。中火で2時間ほどかけて蒸しましたが、圧力鍋でしたら時間短縮できますね。
豆が柔らかくなったら火を止めて、容器へ移します。匂い移りのしない、ガラス製のお鍋を使いました。
あら熱がとれたら、市販の納豆を1パック入れ(今回大豆は乾燥状態で600グラム)、しゃもじか大きなスプーンなどで、よく混ぜます。
混ざったら、蓋をしますが、密封しないよう(納豆菌が窒息しないよう)布巾をはさみます。
あとは、発酵を促すため、容器ごとバスタオルでくるみ、底に使い捨てカイロを貼り、ストーブの前に置きます。40度程を保つ必要があるためです。
ストーブの無い時期でしたら、上下にカイロを貼ったり、毛布にくるんで冷蔵庫の上やビデオデッキの上など放熱している場所に置くなり、湯たんぽやオーブンの余熱を利用する方法もあるそうです。
その後は、6時間ごとに、空気を入れるようにふんわりとかき混ぜ、また蓋をして保温します。

6時間後には、すでに少し粘りが出始めていました。
12時間後には、納豆らしい匂いも立ち始めました。
24時間後には、うっすら白い膜もはり、すっかり納豆に成長しました。

その後、念のため もう一日常温に置いてから冷蔵庫へ入れ、美味しくいただいています。
今後は、大豆以外にも、黒豆や小豆などでも作ってみようと考えています。

ページの先頭へ