食育研究室
No5:トマト
▲トマトの甘麹和え
▲トマトのお味噌汁
ヨーロッパでは昔から、「トマトが赤くなると医者が青くなる」という言葉があったそうですが、経験的に、体に良いものと考えられていたのでしょう。
トマトの赤い色は、リコピンという成分で、活性酸素の働きを抑える抗酸化作用があり、動脈硬化や癌の予防効果が期待されます。
さらに、カロテンやビタミンCは免疫力を高め、美容にも欠かせません。
ゼリー状の部分には、食物繊維であるペクチンや 旨味成分であるグルタミン酸も豊富ですので、煮込み料理に入れると味に深みが出ます。
また、酸味であるクエン酸は疲労回復効果もあります。
本来は夏の野菜ですが、今では年中出回っていますね。
作夏は「トマトの甘麹和え」がマイブームでした。
湯むきしたトマトを一口大に切り、甘麹と柑橘類の絞り汁で和えるだけの簡単なものですが、さっぱりとした口当たりで、暑さで食欲の無い時にもいただけます。
柑橘類は、スダチなら和風になりますし、レモンなら洋風になります。
皮を摺りおろして一緒に和えても、また生姜を入れても美味しく、色々なヴァリエーションを楽しみました。
少し気候が涼しくなってきた頃からは、「トマトのお味噌汁」がマイブームとなり、冬中毎日作りました。
セリと一緒に赤味噌仕立てに、また三つ葉と合わせて白味噌仕立てにと、その日の気温や他の献立とのバランスにより、一瞬で決めます。
もうそろそろ暖かくなってきましたので、甘麹和えブームが復活しそうです。