新緑の信楽

毎年恒例の 小嶋克山先生の 初夏の展示会のため 信楽の工房を訪ねました。

今までは 京都から1時間余りかかっていましたが、新名神高速が開通し、30分程で着きました。

新名神は、山の中を通り とても良い景色です。

緑のグラデーションに包まれた山々、野生の藤の花が たくさんの花穂を揺らし、山ツツジの濃いピンク色が鮮やかに映えています。

それはそれは気持ちの良い風景で、カラーブリージングを たっぷり満喫できます。

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工房では 克山先生作の フクロウが たくさんお出迎え。

そして、2階には 茶道具類が 展示されています。080517_105100011jpg_2

ところで 先日、デパートで カラーペンを購入しようと 試し書きをしていましたら、突然 後ろから、

「あんまりあれこれ試さんといてください。」と 怒ったような声をかけられ、

びっくりして振り返りましたら、克山先生が お茶目に笑ってはりました。 所用で京都へみえ、たまたまデパートへ立ち寄られましたそうです。

その節は、「え?何?変な人?」という眼差しで 振り返ってしまい、失礼いたしました(^^;)。

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今回いただきました 眺めているだけで癒されます フクロウたちです。

そして、こちらは お茶道具たち。080517_112500011jpg_2

黄色いお茶碗は 肥後菊をイメージして創られましたそうで、高台に流れ落ちる色が 菊のようで綺麗です。

水差しは、このお茶碗と 色を合わせ オーロラのように仕上げてあります。

手前の 白が 吹雪のように入ったお茶碗の地色は、黒でもなく 茶でもなく グレーでもない、微妙な色で 出すのに苦労されましたそうです。

白いお茶碗は ひび割れの間から、下に重ねた水色や 浅黄色が覗き、爽やかで また手に持ちました感じも とても気持ちの良いものです。

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ところで こちらは、主人が選びましたもの。

私は 淡い澄んだ色が好きですので、主人がこれを選びました時は、「・・・・・」 という感じでしたが、どうしても これが一番いい、毎日これで お茶を飲みたい、なんかラッキーなパワーがある感じがする、と主張しはりました。

すると 克山先生は、

「これは 試しに創ってみたもんやね。選んでくれて嬉しいわ。 なかなかいい色出てるやろ。」と 喜んでくださり、

「せっかく選んでくれたんやし、これは プレゼントするわ。」と 言ってくださいました!

ありがとうございます。

早速 お茶だけではなく、蕎麦つゆを入れましたり お浸しをいれましたりと、主人専用に愛用させていただいています(^_^)。

(追記)

主人が あるお茶会に出席しました時、フィリップ・ニーゼル氏と同席させていただきました。

ニーゼル氏は 30数年前に来日され、愛知万博の時には スイス館の副館長を務めはりました 茶人です。

席中 どなたかの携帯電話が鳴ったそうですが、その時 ニーゼル氏は にっこり笑って

「昔の茶室には 入り口に 刀掛けがありましたが、現代の茶室には 携帯掛けが必要ですね。」と 言わはりましたそうです。

おもしろいなぁ~と 印象に残りました。