須藤元気の 「幸福論」
悟るが故に 十方は空
本来 東西は無く
何処にか 南北あらん
という言葉で始まります この本は、格闘家・須藤元気氏の著書 「幸福論」です。
長男から、「とてもいい内容で 感銘を受けたから、お母さんも読んでみたらいいよ。」と 薦められました時、「格闘家の書いた本?」 「まだ20代で、幸福論?」 「もしかして、ありがちな タレント本?」 ・・・ と、正直 先入観を 持ってしまいました。゛須藤元気゛という名前も 知りませんでした。
ところが 読み進むにつれまして、その感性の純粋さ、知識の豊富さ、文章のテンポの良さに引き込まれ、一気に読破してしまいました。 つくづく、魂レベルの高さというものは、年齢や職業には関わりませんということを 再認識し、深く反省しました。
須藤元気氏が、ある日 思い立って 四国巡礼の旅 ・・・ すなわち お遍路さんに出はるのですが、この本は その旅日記のように 順を追って綴られています。
その合間合間に、元気氏の生い立ちや 哲学、知識、そして ユーモアが散りばめられ、この年で よくここまで到達しはったもんやなぁ~と 感心。
最初の方で印象に残りましたのは、
「外に」ではなく「内」に入る。
今回の旅の目的は そこにある。
他人を変えようとするのではなく、まず自分を変える。
世界や他人を変えたがる人が多いが、
自分を変えたがる人は 少ない。
結局、幸せのために 職場や恋人を変えても
自分自身が変わらなければ、
どこに就職しようと、誰とつき合おうと、
一時的な幸せ以外、何も変わらない。
(中略)
だからこの旅を通じて、自分の内に入り
自分の直感と対話してみようと 試みた。
といいます文章。
私は この年になりまして、ようやく そうあらなあかんなぁ~・・・と 思えるようにはなりましたが、なかなか実行は できていません。
この他にも、読み進むにつれまして、自分の人生や これ迄の生き方を あらためて振り返ることができますし、そもそも 「お遍路さん」という行為そのものが、日本人の 魂や DNAに 特別な意味を持ちまして 組み込まれているのではないかとさえ思います。
老若男女を問わず、是非 多くの人に読んでいただきたい本ですし、そうそう 高校生の課題図書にでもしていただければ、何より 良い教育になるのではないでしょうか。
この本を読み終わりましてから、いくつかの シンクロニシティーが 起こりました。
私たちが この本を読んでいますことを 全く知りません二男が、「4月の初め頃から、四国巡礼に行って 八十八カ所札所を 全部まわってくる。」と 伝えてきたのです!!!これ迄、むしろ そうした事を 否定しますタイプの子でしたのに!
二男は、この春から 大学4回生になりますが、3回生のうちに 卒業に必要な単位を 全て取得してしまいましたので、もう ほとんど学校へ行く必要がありません。ですので、新学期の 進級手続きだけを済ませまして、お遍路さんに行くとのことなのです。
丁度 帰省中でした長男が、「シンクロしてるね。この本、すぐ送ってあげて(^_^)。」と 言いまして、もちろん すぐに もう一冊 注文しました。
その後、私の末弟夫婦と お茶を飲みながら 話しをしています時、ふと 義妹が、何の話しの流れでしたか忘れましたが、
「須藤元気っていう格闘家、ご存知ですか? 本書いてはるんですよ。」と 言わはりまして、
「あ! その本、今 我が家でブームになってるねん!」と、ひとしきり 本の内容のことで 盛り上がりました。
そして、「錬志塾」という 極真空手道場を開いています弟(本業は、整形外科医ですが)の 愛弟子 T君が、アメリカ放浪時代に 1年程 須藤元気氏と一緒に 格闘技の修行をしてはりましたことも、初めて知りました。(T君は、京都の老舗の跡取り息子さんですが、しばらく 渡米して音信不通の時期があり、親御様は とても心配していらっしゃいました。今は、しっかりお店のお仕事をしてはります。)
T君曰く、「元気は すごいいい奴ですよ。」とのことですが、T君も 「すごいいい奴」なのだと、弟が 話していました。゛類は友を呼ぶ゛と言いますが、引き合うものがあるのでしょうね。
そうしました訳で、今は 次に どの様なシンクロニシティーが起こりますのか、楽しみにしています。 もう一度、「幸福論」を 最初から 読み返してみましょう(^_^)。

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