♪美山荘へ♪
母の NPO関連の仕事にお供しまして、急に 京の北のはずれ 花脊へ行くことになりました。
「せっかくそこまで行くのやし、美山まで足を伸ばして、美山荘でお昼ご飯いただきましょ。」との、母の提案。いつも何でも頼ってしまいます Y原氏も一緒です。
京都市内からは、車で1時間半程かかります、摘み草料理で 雑誌やテレビでよく紹介されます 美山荘に、以前 訪れましたのは、昨年1月の 主人のお誕生日。数十センチの雪が積もり、一面の銀世界、全てを浄化するような美しさでした。 今は、新緑の木々や草花と 川のせせらぎに包まれ、生命力溢れる、また違った美しさです。
今日は、5月にしては かなり涼しく、そうでなくとも 美山は 市内よりいつも5から10度は気温が低いそうです。それでも、道中 山林の足下には 羊歯類がたくさん芽吹き、日当たりの良いところには 野すみれやタンポポが咲き、新緑の木々の間から 木漏れ日が揺らぎ、目も心も洗われるよう・・・。
いつも思い出しますのは、13年前、お姑さんが亡くなりました年の6月、まだお元気でした お姑さんと お舅さんや義兄夫妻、小学生でした子供達も一緒に にぎやかに訪れましたこと。
孫の成長を 何より楽しみにしてくれてはりました お姑さんとの、最後の遠出になりました。
まだ 摘み草料理の良さがわからない年齢の子供達は、美山荘の 大きな番犬や 周囲の自然の方に 興味一杯で、当時 MKタクシーの運転手さんでしたS氏が、子供達だけ 川へ魚採りに 連れて行ってくださいました。ふだんはできない経験に、子供達は 大はしゃぎで、バケツにたくさん採れました小魚を 得意満面で披露してくれました。
まだついこの間のことのようですが、その子供達は、今は東京で それぞれ一人暮らしをしています。 その時の大きな犬は すでに亡くなり、つい2ヶ月前に飼ったばかりという 柴犬の赤ちゃんがいました。
また、S氏は 母のもとへ転職され、今日も 車を運転してくださいました。同伴してくださいました Y氏は、昨秋 肺の手術をされ 若い頃からヘビースモーカーでしたが、きっぱり禁煙されました。
13年の間に、亡くなりました人もあり、皆銘々に環境が変わり、想いも変わり、けれども こうして 変わらない山道を通り、美山荘で あの時と同じ景色を眺めながら 時を過ごす ・・・ うまく表現できませんが、人生って 本当に 一炊の夢のようなものなのかなぁ ・・・ と ・・・。
とは言いましても、じつは、感傷に浸っていましたばかりではなく、道中 面白いものを見つけましては 車を降りて パチリ(^o^)!
普通は、木の上にあるのですが、美山では 何故か 山合いの狭い棚田の縁の、あちらこちらに たくさんありました。
そして、1本の幹に 紅白ピンク3色のお花の咲きました 不思議な木。
近くで見ましても、桜のようでもあり 桃のようでもあり、でも何故3色?・・・ と、皆で首をかしげて 眺めました。
そして、いよいよ美山荘へ。
お料理の紹介です。(順不同)
実は、よもぎ豆腐に溶き辛子、姫笹の筍。
姫笹は、和風のお庭などでも よく見かけますが、筍が食べられるんですね。
籠に盛られましたのは、こごみの胡桃味噌がけ、蕗のとうの白和え、姫筍の木の芽味噌はさみ、橡の実の霰衣のこんにゃく、片栗の根の梅酢がけ、川エビの素揚げなど。
片栗は、普通 根を粉末にしますが、掘ったものをそのまま蒸してあり、百合根のような風味で、ねっとりしたかんじ。好きな食感です。
山葵のかわりに、野蒜を刻んだものと 辛味大根を和えたものが 添えられています。
イタドリ、蕨、蕗、木の芽などに、生節入りの飛竜頭。
目の前で、炭火で焼いてくださった筍に、木の芽をまぶしたものです。筍の皮を器替わりに。
甘草、ウドの新芽、雁足という大型の蕨のようなものは、歯触りが良く、若狭カレイと合わせてありました。
天ぷらは、ウド、タラの芽、蕨、そして タンポポの葉っぱと 野すみれのお花です。
デザートの苺と夏甘に添えられましたのは、シシウドという名の綺麗な葉の ウドの仲間です。
この他、炭火焼きの鰻と生姜の葛寄せ、タラの芽の木の芽味噌がけなど。
ご飯は、ウコギという野草の葉を刻んで混ぜたもの。
そして、最後は、蓬団子とお薄で、何と!おかわりをしてしまいました(^_^;)。
今、ブロッコリーの芽などのスプラウト野菜が、健康に良い成分が含まれていると人気ですが、日本人は 昔からこうして 植物の新芽をたくさん食べてきたのですね。
今日は、ずいぶん多くの種類の 新芽をいただき、パワーをたくさん摂り込んだような気がします。 ・・・ けれど、本当は、私より 家族に食べさせてあげたかったなぁ ・・・ と、少々胸が痛んでいます。
山道の脇で摘んできました ウドの新芽です。
重曹入りのお湯で湯がき、木の芽味噌をかけまして、今日の夕食の一品になりました(^_-)。
ディスカッション
コメント一覧
盛り付けが又食欲をそそります。
今春は我が家もタラノメ、ウドノメ(こちらではシカノメと言います)、コシアブラをたくさん食べました。
「コシアブラ」って、何だかとても美味しそうな響きですね。
どんな植物でしょうか。
ひろさんのところでは、野草をいただくことも
日常の、ごく自然なことなんですね。
いつも、星野村の様子が生き生きと伝わってきます。
お子さん達も、素敵な環境で、幸せですね。
いつか、私も訪ねてみたいと思います(^_^)。